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「コンドラシンは語る」より パリ管 2

早い話、わたしはショルティに賛成するところが多いのでしょうね。わたしがこのオーケストラと関わって確信したことは、たとえ相当に実力ある演奏者をメンバーに抱えているにせよ、まれに見るほど無秩序なオーケストラだということです。まったく集中力が欠如している。わたしたちはマーラーの交響曲第一番を演奏したとき、七回のリハーサルをしました。第一部ではドイツのピアニスト、エッシェンバッハがベートーヴェンの協奏曲第五番を弾きました。素晴らしいピアニストです。ベートーヴェンの第五協奏曲――これは問題ありませんから、わたしはすべてのリハーサルをマーラーに充てました。言わなければならないのは、みな容易に忘れるので、リハーサルのたび毎に同じ注意をしなければならなかったことです。うんざりされても、わたしの性格ですが、ひとつも妥協せず、しまいにはなんらか得るところはありました。その後わたしたちは四回コンサートをしました。二回はパリで、もう二回はパリの郊外で。

演奏会当日もう一度ベートーヴェンの協奏曲をおさらいしました。フィナーレで第二フレンチホルンのフレーズがあって、音符二つをレガート、ひとつがスタッカートです。その人はスタッカートひとつに、レガートひとつで吹きました――わたしは訂正して正しく口ずさみました。わたしはこの人物が集中していないともう分かりましたので、演奏前の休憩時間に楽屋裏で彼を探し出して、そのフレーズを吹くように言いました。正しく吹きました。コンサートではレガート三つにスタッカートひとつで吹きました。三回目のコンサート前にわたしは再び直させましたが、演奏ではまた間違えました。四回目はすべてを彼はもう混乱していました、それで一度もちゃんと吹けなかったのです、、、 一方、一度目のマーラーの交響曲は素晴らしい演奏でしたが、その後すべて悪化していきました。というのもみな、もう上出来だったことが分かって努力をやめてしまったのです。残念ながら、無関心と彼ら特有の自尊心(フランスで最高のオーケストラ!)とを彼らは混同しているのです。現在、ショルティの後あそこにはバレンボイムが就任しています。彼はピアニストで、指揮もはじめましたが、わたしには正直なところどんな指揮者かわかりません。第一歩を踏み出したばかりですから。果たして彼には、芸術に対してまったく我慢を知らないこの移り気なフランス人の惰性を打ち破るだけの根気があるか、わかりません。

          

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